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弊社の「保険薬局支援事業」が2024年11月15日付「日刊薬業」「Pharmacy Newsbreak」で紹介されました。(以下、記事全文)

<日刊薬業>

⽥辺三菱⼦会社、薬局⽀援事業を強化 MR経験者が磨いた能⼒⽣かしサポート

田辺三菱製薬の子会社「田辺三菱製薬プロビジョン」(大阪市中央区)が、保険薬局支援事業を強化している。MR経験者がコミュニケーションスキルなどを生かし、支援対象薬局が直面する課題の解決をサポートする。薬局との契約件数は年を追うごとに増加しており、プロビジョン社は今後、マンパワーを確保しながら事業の拡大を図る方針だ。

プロビジョン社は、シェアードサービスを手がける田辺三菱の完全子会社として2019年に発足。経理・総務・人事などの間接部門、研究開発、生産、営業など、田辺三菱グループの幅広い分野の業務効率化を支援している。

保険薬局支援事業は、プロビジョン社として初めての外部向けの事業になる。プロビジョン社に在籍する田辺三菱の営業所長経験者やMR経験者らの発案で、20年に開始した。田辺三菱の営業活動とは、完全に切り離して展開している。

15年に厚生労働省の「患者のための薬局ビジョン」が公表されて以降、保険薬局や薬剤師は、「対物」から「対人」業務へのシフト、地域包括ケアシステムへの積極的な参画などが求められている。ただ現状では、求められる役割を果たしていくための行動を起こせていない保険薬局もある。プロビジョン社は、MR経験者が磨いてきたスキルを生かし、こうした課題の解決を支援することにビジネスチャンスを見いだした。

プロビジョン社が支援するのは主に3つ。▽処方元や多職種との連携強化▽地域における患者、医療機関、薬局の3者間の関係構築▽学習機会の構築による多職種連携の推進―となる。

MR経験者は、医療関係者とのコミュニケーション経験が豊富で、プレゼンテーション⼒や分析⼒、企画⼒などを兼ね備える。こうした⼈材が、⽀援対象薬局の渉外担当として、3⼈1組のチームで継続的に活動。地域包括ケアに関わる施設を繰り返し訪問することで、「顔の⾒える関係づくり」を進める。 例えば在宅医療に携わるケアマネジャーと⾯談を重ね、⽀援対象薬局が提供するサービスを紹介しながら、在宅処⽅箋の獲得につなげる。毎⽉、⼀定数の在宅処⽅箋を獲得すると、地域⽀援体制加算を算定できるようになり、⽀援対象薬局の収益改善が期待できる。 ⽀援を⾏うに当たっては、秘密保持契約を締結し、⽀援対象薬局の情報が⽥辺三菱に漏れないようにしている。プロビジョン社が⽀援対象薬局の業務を受託する形態をとっており、まず⽀援対象薬局が「⽬指す店舗像」を明確にして、課題を抽出。課題克服のために必要な営業活動を考え、⾏動に移していく。 同社の後藤啓代表取締役は「私たちが持つ医療関係者との交渉ノウハウなどを訪問先で⽰し、成果を上げながら、⽀援対象薬局にどのように対応すればよいのか学んでもらう」と説明。その上で「私たちの⽀援は、1店舗当たり2〜3年程度で終了し、その後は保険薬局で⾃⽴していただく前提で⾏っている」と話す。 プロビジョン社の従業員数は388⼈(4⽉1⽇時点)だが、保険薬局⽀援事業に携わる⼈材は13⼈。13⼈全員がMR経験者で、うち10⼈が実際の⽀援業務に従事している。 「コロナ禍」によって、⼗分な営業活動ができないなどの影響を受けたが、実際に成果を上げていくことで、同じ薬局チェーンの別店舗との契約につなげるなど、契約実績を積み上げている。24年9⽉までに8社40店舗との契約実績があり、今後も契約件数を増やす計画だ。(千星 和宏)

自社の戦略を説明する田辺三菱製薬プロビジョンの後藤啓代表取締役
自社の戦略を説明する田辺三菱製薬プロビジョンの後藤啓代表取締役

<Pharmacy Newsbreak>

MR経験者が薬局の対⼈業務を⽀援⽥辺三菱製薬の⼦会社、「コミュ⼒」⽣かす

田辺三菱製薬の子会社である田辺三菱製薬プロビジョン(大阪市)は、薬局の対人業務の質向上を支援する「保険薬局支援事業」に取り組んでいる。担当するのは、親会社の医薬品情報提供活動でコミュニケーションスキルを培ったMR経験者。後藤啓代表取締役は、じほうの取材に対し「MRと薬剤師が対人業務で求められるスキルには共通点がある」と指摘し、MRのスキルは薬局の質向上に役立つとの認識を示す。

同社は、田辺三菱製薬などのシェアードサービス(間接部門の集約)を主な事業として2019年1月に設立。保険薬局支援事業については「ヘルスケア関連の対外事業を独自に立ち上げたい」(後藤氏)との当初の思いから、20年7月に営業をスタートした。

「当時は薬局に対するニーズが、多職種連携や在宅の推進といった対人業務にシフトしている時だった」と後藤氏。コミュニケーション力に長けたMR経験者であれば、何らかの形で薬局業務をサポートすることができると考えた。

同事業に携わる13人は、全員がMR経験者。うち、10人が実際に薬局を訪問している。主に、▽処方元・多職種との連携強化▽患者・医療機関・薬局間の地域における関係構築▽エリアマネジャー・薬局長の多職種連携の習得―といった3つの課題を中心にサポートしている。

薬局の目指す店舗像を明確化し、同社の担当者が処方医からヒアリングしたニーズを薬局にフィードバックするなどしながら、薬局が独自に対人業務に取り組めるようになるまで支援する。また、在宅ニーズの掘り起こしなど、薬局と多職種が連携するきっかけづくりなどにも取り組む。

同社は最初に、薬局との間で秘密保持契約を締結。親会社のプロモーション活動などに薬局の情報が活用されるといった誤解を招かないよう、細心の注意を払いながら進めているという。

●「MRの活動と薬剤師が求められるスキルは似ている」

後藤氏は、「MRがリテール(情報提供)活動として行う医師とのコミュニケーションや継続的な訪問のスキルと、薬剤師の対人業務や多職種連携で求められるスキルは非常に似ている」と説明。これまでの契約実績は、延べ約40店舗に上り、契約継続事例も多いと話す。今後は個々の薬局の課題に応じ、多様な形での支援を手がけていく考えだ。(藤田 昌吾)

田辺三菱製薬プロビジョン・後藤氏
田辺三菱製薬プロビジョン・後藤氏
  • 日刊薬業 2024年11月15日掲載[許諾番号20241226_S]
  • 株式会社じほうが記事利用を許諾しています。
  • PHARMACY NEWSBREAK 2024年11月15日掲載[許諾番号20241226_S]
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